生産する消費活動。

人生をより効率的にする方法・ネタを模索しています。サプリメント、スマートドラッグ、運動療法など。都内大学の医学生です。

頭が良くなる「ピラセタム」試用レポ

巷で話題になりつつある「スマートドラッグ」なるものについて纏めてみたいと思います。

f:id:forestarou:20160527142435p:plain

スマートドラッグとは?

 スマートドラッグは日本国内では現在あまり周知されていませんが、欧米では数年前から話題になっており、利用する人口も結構な割合でいるのだとか。

スマートドラッグについて、Wikipediaでは以下のように紹介されています。

スマートドラッグは、人間の脳の機能や能力を高めたり、認知能力や記憶力を高める薬品や物質の総称である。ヌートロピックメモリエンハンサーニューロエンハンサーコグニティブエンハンサーインテリジェンスエンハンサーとも呼ばれる。 

 カタカナが多くて分かりづらいですね(笑)

 要するに「頭が良くなる薬」のことを広く一般的に「スマートドラッグ」と呼ぶようです。この定義に当てはめると、例えば我々が普段よく飲用するコーヒーに含まれる「カフェイン」なんかもスマートドラッグの一種であると言えます。

 

 欧米では例えば「ピラセタム」「コリン」「ピンポセチン」(日本では購入に処方箋が必要)といった薬剤がスマートドラッグとして広く用いられているようです。

 

 いくら「頭の回転が速くなる、記憶力が増大する」と言っても、薬剤と聞くと不安が先行してしまいますよね。副作用とかかなり心配な所ではあります。

実はわたくし、輸入代行業者を利用して、先日これらを購入してみました。試用レビューを以下に書きたいと思います。

 

ピラセタムで記憶力・集中力が向上

 欧米で最も有名・かつ利用されていると言っても過言ではないのがこちらの「ピラセタム」になります。タブレットは1錠で800mgとなっており、ピルカッターなどを用いて半分にすることが出来ます。

色は何というか、かなり毒毒しいですよね(笑)。若干躊躇しましたが、とりあえず朝食・夕食後に1錠ずつ飲んでみることにしました。(1600mg/day)

 

f:id:molitarou:20160225122846p:plain

 

ピラセタムが効果を発揮する機序は?

 僕も一応医学生のカタワレですので、自分の身体に入れるモノが一体何なのか位は把握したいものです。ピラセタムがどのようにして脳の認知機能に働きかけるのかを調べてみました。

 

 ピラセタムの作用機序はわかっていない。脳の一部において血流量と酸素消費を増大させることは知られている。

 ピラセタムは脳梁を介した大脳の左右半球の情報の移動を促進し、記憶の処理に関係があるとされるムスカリン性アセチルコリン受容体における、神経伝達物質アセチルコリンの機能を向上させている可能性がある。

 さらに、ピラセタムは記憶と学習に関係するNMDAグルタミン酸受容体に対する効果も持っているという。ピラセタムは細胞の膜流動性を向上させると考えられている。

 最後に、ピラセタムはイオンチャンネル(Ca2+, K+)の調節による脳の神経伝達に広範囲に影響を及ぼしている可能性がある。(wikipedia)

 調べたはいいのですが、結局細かい作用機序は判明していないようです。いくつかの英語論文も当たってみましたが、とりあえず効果を証明するものばかりで作用の仕方については不明でした。

 脳内のシナプスでやり取りされるアセチルコリンの量を増やすことで、記憶の向上・認知機能の向上に繋がっているのではないかという仮説が立てられているようです。

 

 ピラセタムに関する論文についてのいくつかのメタレビューでピラセタムは、失読症児童の、認知に関する作業課題の成績を向上させることを示唆している。これは大脳左右半球の情報の伝わり方が改善され認知機能全般が向上したことを表すもので、失読症を引き起こした特定の原因が改善されたというわけではない。ピラセタムは低酸素症や大量の飲酒など、様々な原因による脳の損傷を防ぐようである。

 ピラセタムは大規模な数の臨床実験で使われており、脳梗塞後の失語症や、てんかん、脳・心臓の術後に伴う認知機能の減退、痴呆ミオクローヌスによい結果をもたらした。研究者の中には、ピラセタムがどう作用しているかを理解することは、大脳の左右半球の情報伝達の役割の解明につながると考えているものもいる。(wikipedia)

 ピラセタムはもともと、認知症に対する進行予防薬として開発されました。それがたまたま健常者に使用してみたら、認知機能が上がって記憶が進むようになった(?)ということでしょう。

 ちなみに、脳内アセチルコリンの消費が増大するということですので、ピラセタムを飲む際にはアセチルコリンの材料を摂取することが推奨されます。欧米では例えば「コリン」のようなサプリメントの形で摂取することが出来ます。

 もし食事からコリンを摂りたいのであれば、卵や肉類、魚類を積極的に食べるようにしましょう。ラム肉なんかが特に大量のコリンを含んでいるようです。

 

飲んでみた感想

 まず一番最初に飲んでみた際、頭が若干ぼーっとするのを感じました。ただぼーっとすると言っても集中できない感覚とは異なり、目の前の物事に一点集中しているような感覚です。「目の前の勉強に夢中になっている」というような表現のほうが近いかもしれません。

他に実感した点としては、「周囲が少し明るくなったように感じた」というのが印象的でした。視覚が研ぎ澄まされているような感覚です。

 

  それ以降継続的に飲むとどうかというと、直接的に感じる作用は小さくなります。身体が慣れるとでも言うのでしょうか、大きな変化は感じなくなります。

ただ一つ言えることとして、勉強した内容を一発で覚えられることが増えた」ような実感があります。それまでは何度か繰り返すことで覚えていたような内容を、時間を掛けずに暗記できるようになった感じです。勉強の効率自体が底上げされたような感覚です。

 

 これは本当に暗記量の多い医学生にとってはありがたいことです。後はふとした瞬間に「さっきまで勉強していた内容」が想起されるようになった気がします。さらに言えばピラセタムを飲んでいる期間は「自分が勉強している夢」を頻繁に見ていました。

それまでの試験期間での勉強では、そんな経験をしたことが無かったので、ピラセタムの効果といっても良いのかもしれません。これには本当に自分でも驚きましたが(笑)

 

  そんなこんなで飲んだことによるメリットはかなり大きかったように思いますが、長期的に飲用することでどの様な副作用が出るか」については一抹の不安があります。(副作用に関する研究やレビューもそこまで長期的なものはないので)

 

 そこで差し当たり試験前に限定してピラセタムを飲用してみることにします。

---

 

 「コリン」を併用した感想や、「ピンポセチン」のレビューについてはまた追って次回記事にしてみたいと思います。